衣替えがラクに、服選びが楽しくなるクローゼットの作り方

毎年の衣替えがユウウツ。
ベッド、ソファー、テーブル、床、家中に服があふれていて、衣替えどころではない。

服の収納でお困りの方は本当に多いようです。

片付けのプロ櫛田佳子(くしだ よしこ)先生も、片付けの仕事を始める前は、片付けの時間を十分に取れずに服があふれてしまっていた人のひとり。

ところが、こちらは現在の櫛田先生のクローゼット。ここに先生の服が全部収納されています。
すっきりと片付き、服をラクに楽しく選べ、衣替えもとてもラクにできるそう。

櫛田先生は衣替えの度に手持ちの服を見直し、当時は5年ほどかけてクローゼットを整理されました。

今回はこの櫛田先生の方法をご紹介します。

 

衣替えの前に、まずは自分の服を整理しましょう。

衣替えは自分の服の収納方法を見直し、整理する絶好のタイミング。
ただし、注意点があります。
「何度片付けても元のぐしゃぐしゃに戻ってしまうのなら、その原因は『片付けの手順』をとばしているからです。まずは服の収納方法を見直しましょう」と櫛田先生。
服にも他の物と同じく片付けの手順とコツがあります。それがこちら。

① クローゼットの理想のイメージを決める。
② 家中にある自分の服を一か所に集める。
③ 「いる」「いらない」「迷い」「移動」の4つに分ける。
④ 残す服を収納する。

 

片付けの前に、理想のイメージを決める

多くの人が飛ばしがちな、最も重要なステップが服をどう収納したいのか、自分の理想のクローゼットをイメージすることなのだそう。
イメージを決めずに片付け始めるということはゴールを知らずに走り出すようなもの。いつまでたっても完走できません。

理想のクローゼットをイメージするというのは、具体的には、
「考えずにコーディネートができるようになったらラクだな」
「自分の服の数を把握できるようになりたい」
「たたむのが嫌いだから全部かけたい」
など、自分がラクに楽しくできる収納方法を考えることです。

クローゼットを開けた時にワクワクしたい、というのも理想のひとつ。
理想がわかればそれに近いクローゼットが作れますし、一度作ればきれいな状態をキープするための努力が続けられるようになるそうです。

 

服の整理に使いたい「4分割シート」

収納のイメージが決まったら服を整理します。
この時扱うのは自分の服だけ。まずは家中に散らかっている自分の服を1枚残らず一か所に集めます。
そしてリンナイスタイルコラムにもたびたび登場する「魔法の4分割シート」の考え方で1枚ずつ整理していきます。

片付けのプロ大津たまみ先生考案の「魔法の4分割シート」

「いる」「いらない」「迷い」「移動」の4つのゾーンに分けたビニールシートの上に服を「いる(着る)」「いらない(着ない・着られない)」と分けて置いていきます。
8秒以上迷った服は「迷い」に置き、次の服に移ります。

最初はなかなか決断ができませんし、逆に勢いに任せて「全部いる!」「全部いらない!」と極端な判断になりがち。
後から後悔をしないよう、焦らずに1枚ずつ進めるのが大切です。

櫛田先生も最初は「いらない」が紙袋5つ、「迷い」が段ボール箱3箱ほどできたそうです。

 

衣替えをラクにする、服の収納方法

服の整理が終わったら収納です。
季節ごとに分け、取り出しやすく戻しやすいように高さを考えて収納することが大切です。

引き出しにはしわになりにくい服を立てて収めます。
ただし、どんな服も詰め込み過ぎるとシワになってしまうので、入れる時は余裕を持たせましょう。

櫛田先生のポイントはしまい方。
洗濯が終わった服を必ず引き出しの一番手前に入れます。
こうすると、今シーズンよく着た服が常に手前にあり、あまり着なかった服は奥にしまわれていきます。
次の衣替えの時には奥に入っている服が整理の候補になるというわけです。

一番取り出しやすい高さの引き出しに今シーズン来る服を、取り出しづらい位置の引き出しにオフシーズンの服を収めます。
写真では、一番上の引き出しが今シーズンの服、一番下がオフシーズンの服です。
引き出しが同じサイズの収納なら、引き出しを入れ替えるだけで衣替えが完了です。

引き出しが不揃いだったり奥行きがあるケースを使われている場合でも、次のような方法があります。

わかりやすいようにいつものケースから服を入れ替えていただきました

服は季節ごとにボックスに収納し、衣替えの際はそのボックスごと入れ替えます。
奥行きのあるケースを使われている場合は、ボックスを前後で入れ替え、手前に今シーズンの服があるようにします。

 

引き出しにはラベリングを。

引き出しには服の種類がわかるようにラベリングをします。
一瞬で中身がわかるので、服を選ぶ時も衣替えもスムーズになります。
写真やイラストを使えば子どもでもわかりやすいです。

 

服の一時置き場を作りましょう。

まだ洗濯をするほどではないけど、洗った服とは一緒に入れたくない。
とりあえず一旦服を置きたい。

そんな服が家の中に散らばりがちです。
櫛田先生は収納ケースの上に服の一時置き場を作っています。
家のあちこちに服を置いてしまうのは服の定位置がないから。一時的に置ける場所を作ることで、服が散乱するのを防ぎます。

 

ハンガーに掛ける服はエリアを区切って収納。

造花をエリアの区切りにしてテンションを上げている櫛田先生

シワになりやすいスーツやブラウス、コート類はハンガーにかけて収納します。

ハンガーパイプに目印をつけてエリアを分けると服をきれいに収納でき、選びやすくなります。
櫛田先生は目印の左が仕事服、右がプライベートの服と決めています。
分け方は「季節別」「カテゴリー別」「人別」など家族構成やライフスタイルによって変えてみてください。

 

デッドスペースも活用

ハンガーパイプの下にできた空間はデッドスペースにせず、吊り下げハンガーで活用します。
櫛田先生は仕事用ジャケットの下に仕事用のパンツを収納。
この位置は子どもの手が届きやすい位置でもあるので、子供服をかけるのにも適しています。

 

あまり使わない物は棚の上に

クローゼットの上の棚には、使用頻度の低い、軽い物を収納しています。
バッグや冠婚葬祭の物一式、あまり着ない防寒着などを置き、中身がわかるようにラベリングをします。

 

衣替えごとに服を見直して、理想のクローゼットを作りましょう。

最後に忘れてはいけないのが「迷い」ゾーンに置いた服です。

分類をした時に8秒以上迷った服は「迷いボックス」に入れ、半年後に見直します。
だいたい半年後と思っているとずるずると先延ばしになりがちなので、日付を大きく書き、必ずその日に行うようにしましょう。
半年という時間を設けることで「いる」「いらない」の判断ができるようになります。
着ないけど残したい服は思い出の服として別の場所で保管すればよいのです。

櫛田先生は衣替えごとにこの片付けを実践し、少しずつ理想のクローゼットを作ってきました。
今では新しい服を買うのは年に数回。
「あの服は手放してこちらのものに交換しよう」「あの服と合わせよう」とシミュレーションをしながらおしゃれを楽しんでいます。

少し長期戦かもしれませんが、まずはどんなクローゼットを作りたいかを考え、1着ずつ手に取って自分が好きな服、大切な服を残していきませんか。
衣替えを通して、お気に入りの服だけがあるクローゼットを作ってみてくださいね。